2021年02月27日

立禅の続き

前回の立禅のお話の続きです。

前回に身体の内部の重さが全て足裏まで落ち続ける意識と、それにともない下腹から全身の張り感覚が生まれるとお話しました。私もまだまだ未熟ですが、指先まで張りを感じるまでになりました。

でもここからは想像を含みますが、その先があることを感じています。

それは全身の重さの塊です。全身の重さの密度が高まっていき、全身が重さの塊と化す段階。それは全身の力が抜けているのに、全身が巨大な鉄球になったような感覚と言えるかもしれません。
 
その段階までいったなら、私の重さの威力は何倍にも増幅することでしょう。

今の私にとってはそんな段階は先のさらに先です。でもそんな段階を夢見ながらの空体道の立禅(立禅、上下法、前後法、左右法)もまた気持ちがよいものです。
posted by ロン at 12:17| 日記

2021年02月26日

立禅

今回は空体道の立禅の意識について会員さんへ少し説明したいと思います。

ただ立つ・・・これが空体道の本質ではありますが、あまりにも簡潔すぎますので、もう少し付け加えます。

立禅の形はそのままで、身体の内面が重力に引かれて(調和して)、落ち続けている意識を持って下さい。

頭から足裏まで内面全ての重さが落ち続けている意識・・・

そんな意識を持ちながら立禅を続けていくうちに、自然に下腹から全身に張る感覚が訪れてきます。

そうなったら後は何も思わず、何も意識せず、ただ立ち続けることです。

立禅は効果が現れるまで時間はかかりますが、空体道にとってはとても重要で本質的な稽古です。

会員の皆さんは稽古日だけではなく日常的に立禅に取り組んでほしいと思っています。やらないとやるとでは後になって空体道の進歩に間違いなく差が出ますよ。

posted by ロン at 14:24| 日記

2021年02月23日

今出来ること

61歳になってなおさら速い動き、躍動的な動き、複雑な動きが難しくなりました。

ではどうするのかと言えば、ずぼらな性格の私ですので、難しくなった動きを追求することは出来ません。

なので今の自分に出来ることを追求することに決めたのです。

出来ることは立つ事。歩く事。そして単純な動作で動くことです。これならこれからもずっと出来そうです。

そして立つ事、歩く事。単純な動きに込めたことが、徹底した脱力と言うキーワードです。

徹底した脱力によって、立つ事、歩く事、単純な動きだけでも、生涯成長することの出来る武術への道がひらけるのではと思っていますし、また立つ事、歩く事、単純な動きによって、その脱力がより進むようにも思っています。

会員の皆さんも、今出来ることにより目をむけ、空体道に取り組んでほしいと思っています。
posted by ロン at 14:34| 日記

2021年02月22日

真っ白

こんな質問を受けることがあります。

「先生が相手を崩したり投げたりする時の意識状態はどのようなものなのでしょうか?」

そんな時はこんな風に答えます。

「真っ白ですね。何も考えていません。ただ動いているだけです」

そして続けて話します。
 
「よけいな思いは作為を生み、作為は力みを呼ぶのです。それでは皆さんのようにしっかりと抵抗する相手には技はかかりません。だから何も思わず、何も考えず、ただ動くことなのです。そうすれば自然に重さが伝わり、楽に相手を崩したり投げたり出来るのです」

「ではどうやったら何も考えない境地へと至れるのですか?」

「それは簡単です。脱力の稽古をやり続けることです。時間はかかりますが、力が抜ければ抜けるほど、頭の中は自然の真っ白になっていくものです」

結局、会員さんとの会話はいつものように脱力にたどり着くのでした。空体道では脱力、脱力あるのみです。
posted by ロン at 22:10| 日記

2021年02月19日

土台

家での一人稽古の時、突きについて研究する時があります。

空体道の基本の突きの形は空手道の正拳突きとよく似ています。

ああでもない、こうでもない、そうでもないと夜中にひたすら突きを繰り返します。

で、いつも最後には「う〜ん、突きがしっくりこないのは脱力が十分ではないからだ」と結局、脱力の土台作りの基本である立つ稽古(立禅、上下法、前後法、左右法)と歩く稽古(前進歩、後退歩)に戻るのです。

空体道の突きの威力は突き方の工夫(もちろん大切なことですが)よりも、突きを繰り出す身体の質(脱力体)によるものと私は思っています。

土台(脱力体)なしに空体道の動き(技)はなし、ですよ会員さん!自戒の念を込めてのアドバイスでした。
posted by ロン at 15:20| 日記