2023年01月21日

力を抜くコツは?

会員の皆さんは、いち早く身体の力を抜くコツがあれば知りたいと思うでしょうね。

ただその場合私は「コツは・・・ありません」と言う残念な答えを言うしかないのです。

実は力を抜くコツは幾つもあることにはあるのですが・・・そんなコツによって少しは力を抜くことが出来たとしても、対練で体格の大きな人に本気で頑張られたら、崩し技も投げ技も通用することはありませし、自由組手においてはなおさら通用しません。つけ刃が通用するほど練精会の武術は甘くはありません。

なので私は一時的な力を抜くコツは教えたくないのです。身体の質を根本から変えない限り本当の意味で力が抜けたとはいえないと私は思っています。

ではどうすればよいかと言うと、身体の力を抜くことに意識を向けながら、ただただ稽古を続ければよいのです。基本、型、対練、組手、すべてにおいて力を抜くことだけを思い、長い年月ひたすら稽古を続けるのです。

そうすればいつか本当の意味で力が抜けてきて、体格に勝る相手が本気で抵抗しても対練、組手で技がかかるようになってくるのです。

急がば回れ。それが練精会の武術なのだと私は思っています。すべての答えは長く稽古を続ける中で自然に分かってくることが大切なのです。



posted by ロン at 16:57| 日記

2023年01月18日

特化

今回大幅に変わった空体道の型である空法は、中国武術で言うところの内向に特化した型であると会員さんは理解してください。

内家三拳(太極拳、八卦掌、形意拳)における内功を私なりに整理して創ったのが新空法の12の型なのです。

なので型の最大の目的は当然ですが、内功の高めることにありますし、極論として言えばそれしか目的はない型とも言えるのです。

一応、会員さんには対練や組手で、型の使い方(用法)は教えていますが、それは空体道にとっては枝葉であって幹ではありません。幹は内功にあるのです。

だから皆さんが空法を練習する時は、技や用法と言った使い方はすべて忘れて、ただひたすらに内功を高めることだけを思っておこなってほしいのです。それ以外は何も思う必要はありません。

空体道の内功とはこれまで何度も書いてきたことですが、力を抜き切ることによって、頭から足裏まで重さを落とし、全身に重さ(重力)を通し、重力と調和することです。

何度も言いますがこの内功なくして空体道の本質を理解することは出来ませんし、また理想とする年齢、体格、性別を超越する武術に近づくことも難しいと私は思っています。

当然、時間(年月)はかなりかかりますが、可能性を信じてひたすら内功に特化した稽古を続けていきましょう。
posted by ロン at 21:46| 日記

2023年01月13日

重さで立つ

会員の皆さんは、私の重さによる威力をいつも体験しているので、私を達人と思っているかも知れませんが、とんでもない誤解です。

私はいつも「あ〜全然だめだ」と「ちっとも進歩していない」とか愚痴を言いながら一人稽古をしているのです。達人なんてとてもとても・・・

これはあくまで感覚的なお話として聞いて下さい。私の内面感覚として、筋力によって立つことと、重さによって立つことと言う二つの感覚があり、私は後者の重さによって立つことを目指しているのです。

この二つはどう違うの?と思う会員さんがいると思います。一つ例を挙げるとしたら、高齢になって筋力がかなり衰えても、重さで立っている人は相手に全力で押されたとしてもびくともしないような安定性を持っていることでしょう。

それは筋力ではなく重さ、重力が身体を支えているからです。私はそう思っています。

私も会員さんにかなりの力で押されても安定感を失うことはありませんが、それでもまだまだ不十分なのです。重さでも立っていますが、筋肉の助けもまだまだ借りて立っているのが自分で分かるからです。

あともう少しとの感覚もあるのですが、中々その先には進めません。だから未熟なのです。

という訳で上記のような愚痴をこぼしながら、一人稽古に取り組む日々なのです。まあ、愚痴っていますが、そんな一人稽古が大好きでもあります。





posted by ロン at 22:06| 日記

内家拳の影響

私の創始した空体道はそれまで学んだ、そして研究した武術、武道の要素から構築されています。その中でも内家三拳とも呼ばれる、太極拳、八卦掌、形意拳の影響がとても強く反映されています。

なので空体道の型はゆっくりと(太極拳)、歩みを重視して(八卦掌)、簡素で無駄のない(形意拳)動きとになっています。しいて言うなら特に形意拳の影響が強いかもしれません。

よく内家三拳は使えないとの批判がありますが、私としてはそれはイエスでありノーでもあります。内家三拳は使えないのではなく、本当に使えるようになるには長い年月が必要なだけです。もちろん健康目的で一人型しか稽古しないのであれば、無論使えるようになるとは思えませんが、型、対練、そして組手としっかり体系されている内家三拳はとても奥深く、非常に素晴らしい武術であると確信しています。

ただ本当に使える老師が他武術、他武道にくらべ、少ないのが難点と言えば難点かも知れません・・・

私は幸いにも最初からとてつもない実戦力の内家拳の老師の元で学ぶことが出来ましたし、独立後も自派の散打(組手)の全国大会、世界大会で何度も優勝経験のある内家拳の師範と友人になり、幾度となく交流組手を経験することが出来ましたので、内家拳の実力に対しては疑問を持つことはありませんでした。

またその確信は、空手道、ボクシング、キックボクシング等の方々との交流組手、スパーリングを通してさらに確固たるものとなりました。

そんな内家拳から生まれたのが空体道です。何も空体道が最高とか、最強とかいう訳ではありません。そんな不遜な気持ちはありませんし、空体道はたくさんある武術、武道の中の一つと言った認識しか思っていません。

ただ母体となった内家三拳の名を汚すようなことはしたくないので、これからも未熟なりに、ただひたすら自分の武術を高められるように精進したいと思っているだけなのです。

そんな自分の子どのような空体道を会員さんたちが楽しんでくれたらこれに代わる喜びはありません!









posted by ロン at 12:37| 日記

2023年01月05日

空法の説明

今回は会員さん向けに空体道の型、空法の説明です。

空法の順番の変更をお知らせします。

@劈手(へきしゅ) ➁穿手(せんしゅ) ➂跟歩直拳(こんぽちょくけん) C推手(すいしゅ) D勾手(こうしゅ) E拗歩直拳(ようほちょくけん) F撞手(どうしゅ) G回拳(かいけん) H横拳(おうけん) ➉斜身(しゃしん) J翻身(ほんしん) K円身(えんしん)

になります。少し順番を変更したわけは、@〜➂は後ろ足重心によって身体に重さ通す型、C〜Eは前足重心によって身体に重さを通す型、F〜Hは斜めの移動によって重さを身体に通す型(よって今まで直線だった回拳は斜め移動に変更になります)、➉〜Kは身法を主として身体に重さを通す型、とそれぞれの型を4つのカテゴリーにまとめることで、より型が分かりやすくなるようにしました。

まあ、順番が分かるのと、回拳が直線から斜めの移動に変わるだけなので、会員さんには何の問題もないと思いますが、口頭で説明するより、文章にしたほうが良いと思いましたので、一応記しておきます。
posted by ロン at 14:34| 日記