2023年03月14日

脱力とストレッチ

脱力とストレッチの違いについてのお話です。

私の認識ではストレッチは筋肉を伸ばす運動で、その主目的となるのは関節可動域の拡大です。そして脱力の主目的となるのが筋肉の緊張を緩めることにあります。

ストレッチと脱力の関係で言えば、ストレッチにより筋肉が伸びて、関節化可動域が拡大した人であっても、筋肉の緊張が起きない訳ではありません。普通の人と同じくらい筋緊張は発生します。

なのでストレッチを繰り返して以前より筋肉が伸びるようになっても、それが即脱力に結びつくとは一概には言えないのです。逆に言えば私のようにストレッチが苦手で、きわめて関節可動域の狭い人でも、脱力度合いを高めることは出来ると言うことです。

ですから身体が固いと言って脱力をあきらめることはまったくありません。私がいい例です。関節可動域の狭さには絶対の自信を持っています(笑)

とは言え、ストレッチもよい運動なので、会員さんが自宅で練習するのもありだ思います。ただ過度なストレッチはかえって筋緊張が高まる可能性もありますので、ほどほどでストレッチを楽しんでください。
posted by ロン at 15:58| 日記

2023年03月08日

大事な2つの感覚

練精会武術には2つの大事な身体感覚があります。

一つ目はまっすぐの感覚。これは重力感覚とも言います。重力方向(鉛直線)を感じることは何より重要な感覚です。

2つ目は中心感覚。これは丹田感覚とも言います。身体の中心(丹田)が緩んでいて、かつとても安定している感覚は大切です。

この2つの中で特に重要なのは、1のまっすぐの感覚です。全身に重力(重さ)を通すためには、頭頂部から股下のまっすぐ、頭頂部から足裏のまっすぐの感覚の獲得が必須となるからです。その意味においては2の中心感覚は1のまっすぐな感覚を獲得した後に自然に高まる感覚とも言えるのです。


なので会員さんはまず立禅にてまっすぐの感覚をつかみ取りましょう。ただしつかみ取りましょうとは言いましたが、練精会の立禅を長年続けているうちに(自然に)訪れる感覚ですので、くれぐれも作為を持ってつかみ取ろうとしてはいけません。時(立禅の稽古)を信じて待つことが大切です。
posted by ロン at 20:56| 日記

2023年03月07日

まっすぐへの意識

対練でうまく相手を崩せない会員さんは、本人は気づいていなのですが、身体のバランスが微妙に崩れているのです。

例をあげると、相手の突きを払って崩す場合、払う手に意識が集中してしまい、その手と他の身体のバランスが崩れてしまうのです。これは中々直すのが難しいのです。どうしても動かす部位に意識が集中していまうのは人の普通の反応だからです。

ではどうなって身体のバランスを維持しながら動くことが出来るかと言えば、方便として身体のまっすぐを意識することです。頭頂から股下に至るまっすぐを意識し、そのまっすぐが崩れないようにして対練に臨むのです。

このように身体のまっすぐを意識することによって、どこかの部位に意識が集中することがなくなり、身体のバランスがとれ、技が上手くかかるようになることでしょう。

でもこれはあくまで一時的な方便としてのアドバイスです。力が抜け、全身に重力が通れば、どんな動きをしてもバランスを崩すことはなくなるのですから。
posted by ロン at 23:49| 日記

2023年03月05日

疲れたくない

歳を取ると疲れるのが嫌になります。それは中々疲れが回復しないから。

と言う訳で、私も疲れたくない派です。なので組手で胸を貸すときも極力疲れない組手を実践しています。

まず自分からあまり動かない。相手の動きに付き合わない。相手がこちらを攻撃してきた時のみ反応する。素早い動きや連続した動きもしない等々・・・

こんな感じです。なんか怠け者の組手ですね(笑)でもこんな組手で相手を制するのはとても難しいことでもあるのです。それはそうですよね。何せあまり動かずに相手を制するわけですから。

それには強大な重さが大切だと私は思っています。例えば相手の手が私の腕に接触した途端、一瞬で動きが封じられるぐらいの強大な重さが必要なのです。そして動きを封じられた相手を打つことも投げることも容易いと言う訳です。

これなら組手で胸を貸しても疲れません。

しかし今の私にはまだまだ重さが足りません。ある程度は上記のことを体現出来ますが、あくまでもある程度です。まだまだ未熟。もっともっと疲れない組手を目指さねばなりません。そのためにも立禅を中心とした一人稽古は欠かせません。

精進、精進です。

posted by ロン at 21:59| 日記