2023年08月27日

全身

ここ2回ほど意識について話していますが、今回も意識についてのお話です。

相手の全身に技をかける。この意識が大切なのです。

崩し技、投げ技においても、相手の手や腕に、また腰に技をかけるのではなく、どんな崩し技であろうと、どんな投げ技だろうと、常に相手の全身に技をかける意識によって技の威力が高まります。

打撃技においても、相手の顔を打つ、腹を打つ、ではなく、つねに相手の全身を打つ意識によって打撃力が高まります。

それはなぜか?

相手の全身に技をかける意識は、自分の全身が協調、連動して動くように働く意識だからです。

以上になります。会員さんは参考にして下さいね。
posted by ロン at 14:18| 日記

2023年08月26日

木を見て・・・

前回に少し関連した内容ですが、会員の皆さんは対練や組手において、相手を見すぎている、相手に集中しすぎているから上手く技がかからないのです。

昔からある言葉ですが、木を見て森を見ていないのです。

もちろん武術ですから相手の存在を認識することは大切ですが、それが過ぎると相手に囚われた状態となり、対練では相手の抵抗を感じてすぐに力んで技がかからなくなり、組手では相手の動きに過剰に反応しすぎて裏をかかれることになります。

なのでもっと視野(意識)を広げてみることです。相手を見ながらも、その場所(格技室全体)も同時に見る感覚が必要なのです。

そのように近(相手)と遠(格技室)を認識することによって、全身の力が抜け、全身が協調、連動して動くようになるのです。

なので会員さんは木を見て、森も同時に見るように対練、組手にのぞんで下さい。
posted by ロン at 13:20| 日記

2023年08月25日

拡大する意識

昨夜の空体道教室で拡大する意識について説明しました。

今回はその補足の解説になります。

例えば相手の手や腕にこちらの手や腕を接触させて。崩し技や投げ技をおこなう際に会員さんは相手の手や腕に意識を集中させ技をかけようとします。しかしそれでは相手を部分的(手や腕)しか認識していないので、相手全体を崩すことも投げることも困難になります。

ではどのような意識が必要なのか?今回は三段階に分けて説明します。
 
第一段階・・・相手のどこに接触しようと、その部分だけではなく相手の全身を認識するよう意識する。そしてその全身に向かって技をかけるようにします・・・相手を部分としてしか意識しなかったより、技がかかりやすくなったのではないでしょうか。

第二段階・・・相手の全身を認識したら、その外側まで意識を広げる。何というか例えば相手の外側まで広がるオーラやエーテル体のようなエネルギーの広がりをイメージする感覚です。そして相手の身体の外に広がるエネルギー体ごと技をかけるようにします・・・第一段階のように相手の全身だけ意識するより技がかかりやすくなったのではないでしょうか。

第三段階・・・この段階では相手を意識しません。相手ではなく格技室全体の空間に意識を拡大させます。そして格技室全体の空間に技をかけるようにします・・・第二段階の相手の外側のエネルギー体だけを意識するより技かかりやすくなったのではないでしょうか。

以上です。意識の拡大によって技の威力が増していくお話なのですが、最後に簡潔に要約すると、上記のような意識をもって技をかけようとすると、より全身の力が抜けやすく、より全身の協調、連動が図れると言うことなのです。

会員さんは参考にして下さい。
posted by ロン at 13:39| 日記

2023年08月10日

後頭部

本日の空体道教室で話したことですが、打撃にしても崩し、投げにしても、会員の皆さんは相手の方向である前方へ意識が囚われてしまい、重力方向であるまっすぐが保てていません。

なので相手に重さの威力が伝わらず、対練や組手で技が上手く決まらないのです。

そこで方便としてのアドバイスですが、対練、組手においてつねに自分の後頭部を意識することです。

後頭部に意識が向かうと、相手のいる前方後方への囚われが軽減します。その結果、前方(相手)と後方(自分の後頭部への意識)がバランスされ、重さの威力が増大することになるのです。

もちろん身体の力が抜け、重さが頭から足裏まで落ちた身体なら、後頭部への意識はまったく必要ありませんが、会員の皆さんはその段階ではありませんので、しばらくは後頭部への意識を試してみるものよいと思います。





posted by ロン at 22:37| 日記

2023年08月07日

いつの日が

練精会の会員の皆さんもいつか分かる日がきっと訪れます。

「な〜んだ、ただ普通に動けばいいんだ」と・・・

そうなのです。ただ普通に動けばよいのです。ふつうに動くことによって、身体の秘められた可能性が発揮されるのです。

でもその普通が本当に難しいのです。

型で定められた日常とは異なる動きを普通に動けますか?対練で本気で抵抗する相手に普通に動けますか?組手で自由に攻撃してくる相手に普通に動けますか?路上で突然襲われて普通に動けますか?・・・

ここで言う普通とは、大きくあくびをするとか、コップを持つとか、ドアを開けるとか、靴を履くとか、そんな何気ない動作のことです。その動きには力みも、ギクシャクも、滞りも、作為も何もありませんよね。

その何気ない動きを武術のあらゆる状況でおこなえたら、練精会武術の極意に少し近づいた証拠です。だから会員の皆さんはまず何気ない普通を目指すのです。でもこれで終わりではありません。普通の動きが出来るようになったら、普通を超えた普通の動きを目指すのです。

普通を超えた普通の動き。それは動き自体は普通と何ら変わりありません。いたって普通の動きです。でも身体内面の質が普通をはるかに超えている状態なのです。そう重力と調和を果たした身体内面の質です。

本当に武術は一生ものだとつくづく思います。




posted by ロン at 15:23| 日記