現代は情報化が進んでいますので、昔と違って武術に関する様々な情報が手軽に手に入ります。
その中ではワンポイント的な身体操作法によって身体の感覚を変える方法も沢山示されています。
武術を志すものにとって便利な世の中になったと思います。
でも私は思うのです。どんな素晴らしい情報であっても、短期間で身に付くものはありません。情報に惑わされて武術は簡単なものだと会員さんは誤解してはいけません。
功夫(カンフー)と言う言葉は割と有名ですね。意味の一つは、「稽古に費やした(長い)時間によって得られたもの」です。
インスタント的なものを求めず、何年も、十何年も、何十年も地味な稽古を続ける中で養われた身体、身体の質。私はこの功夫を大切にしたいのです。
練精会武術で言えば功夫は身体の力を抜き、全身に重さ(重力)を通すことによってのみ得られます。もちろん長い時間はかかりますが、その習得に年齢、体格、性別はあまり関係はありません。継続する意志だけあればよいのです。
もちろん大会や試合を目指すのであれば、また別の道(効率がよい素晴らしい別の方法)があると思いますが、練精会はあくまで功夫の長い道を歩もうと思っています。なので会員さんはすぐの結果を求めず、長い先に目を向けて稽古にのぞんで下さい。