会員さんの腕に私が手を触れて崩し技をおこなう時、こう感想を述べる方もいます。
「接触点はとても柔らかいのにとんでもない力がくる。先生のどこからそんな強力な力がくるのか分からないまま崩されてしまう」
普通、私たちは相手に接触されると、そこからくる力を無意識に予測し、その予測にそって抵抗を準備します。その予測と言うのは一般的な筋力による力を予想するわけです。
しかし私の力は筋力と言うより重さなのです。その時点で会員さんの抵抗する予測と異なっているのです。
会員さんの予測・・・接触点からぐっと力がきて、力強く押し込んでくるはず。
実際の私の力・・・接触点は柔らかいまま、突然岩のような重さが伝わってくる。そして重さが伝わってきても、接触点は柔らかいまま。
そうなのです。私の力(重さ)は会員さんの予測と異なっているため、会員さんの頭が混乱してしまい、抵抗が一瞬遅れてしまうのです。
なので会員さんの反応は「力が来た。よし抵抗」ではなく「あれっ?何これ。抵抗できない」になるのです。
物理的な強大な重さの力にプラスして、上記のように相手の意識と言うか、脳を騙すことも相手を崩すことに貢献している訳なのです。