空体道では定歩での打撃練習法があります。
手による打撃法・・・劈手、鞭手、回旋手、直拳。
足による打撃法・・・前蹴り。
これら打撃法に共通するのは、すべて近距離から打撃を放つことを前提として作られていることです。
空体道は接近戦が主体の武術です。相手に接近し、相手の腕にこちらの手を絡めて、相手の動きを封じてから、打撃、崩し、投げを繰り出します。なので打撃は基本的に近距離から打ち出すことになります。
そのため定歩での打撃練習はいずれも、振りかぶったり、反動をつけることなく、構えからゆっくり打撃を繰り出し、当たる直前だけ速く打ち出します。なので速く打ち出す距離は目標から10センチ前くらいでしょうか。
当然、腕の伸縮による威力は期待できないので、腕以外を主に使って威力を高める必要があります。要は全身の重さを主として使い、腕はその重さを伝える媒体と考えることです。
こんな打撃法を何度も何度も繰り返し練習することによって、どんな近距離(10センチ〜3センチ)からも威力のある全身の重さによる打撃が習得出来るのです。上達すれば0距離でも相手にダメージを与えることも可能になります。
会員さんも定歩での打撃法の際は、上記の要点(ゆっくり打ち出し、最後のところだけは速く)を守って練習して下さいね。