今回は肉体ではなく意識についてのお話です。
「目的意識を持たない」と言う教えは空体道において重視されます。
目的意識とは、〜してやろうと言う意識です。打ってやろう、蹴ってやろう、崩してやろう、投げてやろう・・・
このような強い目的意識は、視野を狭め、力みを生じさせ、ぎくしゃくした動きを生んでしまいがちです。
なので技をおこない時はこのような目的意識を軽減させる必要があります。意識に囚われてはいけません。
例えばですが目的意識を持たない技とはこんな感じです。打とうと思わずただ相手に触ろうとして手を伸してみる・・・崩そうとせず下に落ちている物を拾うような気持でただ手を下におろしてみる・・・投げようと思わずただ自分の身体を回してみる・・・
するとどうでしょうか、対練や組手で効かなかった技が、前より効くようになっていくはずです。
このように比較的簡単な意識の持ち方によっても身体の質を変化させることが出来ます。
そして身体の力が抜け、全身に重力(重さ)が通った身体になれば、上記のことは関係なくなり、何をやっても(何を思っても)技がかかるようになっていくのです。
そのレベルに達するまでは、会員さんは目的意識をなるべく薄ませて、対練や組手に臨んでみて下さい。