空体道では入門間もない白帯会員さんにも組手に参加してもらいます。
70歳近い女性会員さんも例外ではありません。まあ組手と言っても空体道の組手は相手にダメージを与えない範囲でおこなうソフトな組手なので、初心者や高齢な方でも怪我無く安心しておこなえるのです。
しかしいきなりの自由攻防ではソフト組手とは言え、突きや蹴り、崩しや投げを仕掛けられては、初心者は当然ですがあわててしまい、組手どころではなくなってしまうのも事実です。
ではなぜ入門最初から組手をさせるのかと言えば、考えないで動くことを体験してほしいからです。
基本や型、対練では初心者の人はどうしても頭で考えてから動こうとしてしまいます。当たり前と言ったら当たり前の反応なのですが、空体道においてはこの考えて動くことを良しとはしていないのです。
考えて動こうとしては、作為を生み、力みを生じさせ、ギクシャクしたぎこちない動きになってしまうからです。考えて動くのではなく、瞬時の直観、閃きによって動くことで、身体が本来持っている動きの可能性を引き出すことが出来る私は思っています。
なので考える暇を与えず、直観、閃きによって動く癖をつけさせるために初心者のうちから組手を体験してもらうのです。相手は茶帯、黒帯ですから白帯の人は考えている暇などありません。ただ動くしかないのです。
でもそのただ動くことが空体道にとってとても大切な感覚を養うことが出来るのです。
以上、初心者の白帯会員さんは上記のように、ただ動くという貴重な体験の場として組手に臨んで下さい。