会員の皆さんは、いち早く身体の力を抜くコツがあれば知りたいと思うでしょうね。
ただその場合私は「コツは・・・ありません」と言う残念な答えを言うしかないのです。
実は力を抜くコツは幾つもあることにはあるのですが・・・そんなコツによって少しは力を抜くことが出来たとしても、対練で体格の大きな人に本気で頑張られたら、崩し技も投げ技も通用することはありませし、自由組手においてはなおさら通用しません。つけ刃が通用するほど練精会の武術は甘くはありません。
なので私は一時的な力を抜くコツは教えたくないのです。身体の質を根本から変えない限り本当の意味で力が抜けたとはいえないと私は思っています。
ではどうすればよいかと言うと、身体の力を抜くことに意識を向けながら、ただただ稽古を続ければよいのです。基本、型、対練、組手、すべてにおいて力を抜くことだけを思い、長い年月ひたすら稽古を続けるのです。
そうすればいつか本当の意味で力が抜けてきて、体格に勝る相手が本気で抵抗しても対練、組手で技がかかるようになってくるのです。
急がば回れ。それが練精会の武術なのだと私は思っています。すべての答えは長く稽古を続ける中で自然に分かってくることが大切なのです。