たまに見学者さんからこんな質問を受けることもあります。
見学者「先生の武術が力を抜くことを主にしていることが良く分かりましたが、力が抜けた身体の状態とはどのようなものなのでしょうか。よろしかったら教えて下さい」
私「う〜ん、難しい質問ですね。しいて言えば、身体と重力が調和した状態と言えると思います。重力に抗わず、また重力に負けもせず、重力と仲良く出来た状態です」
見学者「え?」
私「力が抜けた状態は数値化出来るものではありません。なので、あくまで感覚的な言葉でしか言い表せないのです。稽古すればやがて何となく分かってくるものです。まあ時間はかなりかかりますけどね」
見学者「どれくらい時間がかかるものなのでしょうか?」
私「ほんの一生でしょうか」
見学者「・・・」
この ほんの一生 を「そうか一生武術を楽しめるのか」と思うのか、または「そんなに武術を長くやっていられない」と思うのかは人それぞれ。今の会員さんは全員前者であると信じています(笑)