私はよく武術が進歩した、向上したと書くことがありますが、この頃その言葉に違和感を感じるようになりました。
身体の内部感覚は確かに進歩、向上していますが、筋力、動体視力、反射神経、瞬発力、持久力等の身体能力は退化、衰えているわけです。
進歩、向上はしているが、同時に退化、衰えもしているのです。得るものもあれば、失うものもある・・・なので進歩、向上ではなく、自分は変化しつづけていると思う方がしっくりくるように思えるのです。
そう思うと、何が何でも進歩しようとか、絶対向上しようとかの少し焦り気味の気持ちが収まり、ただ一生変化しつづけようと言う、よりのんびりした気持ちで武術と向きあうことが出来るように感じています。