練精会の会員の皆さんもいつか分かる日がきっと訪れます。
「な〜んだ、ただ普通に動けばいいんだ」と・・・
そうなのです。ただ普通に動けばよいのです。ふつうに動くことによって、身体の秘められた可能性が発揮されるのです。
でもその普通が本当に難しいのです。
型で定められた日常とは異なる動きを普通に動けますか?対練で本気で抵抗する相手に普通に動けますか?組手で自由に攻撃してくる相手に普通に動けますか?路上で突然襲われて普通に動けますか?・・・
ここで言う普通とは、大きくあくびをするとか、コップを持つとか、ドアを開けるとか、靴を履くとか、そんな何気ない動作のことです。その動きには力みも、ギクシャクも、滞りも、作為も何もありませんよね。
その何気ない動きを武術のあらゆる状況でおこなえたら、練精会武術の極意に少し近づいた証拠です。だから会員の皆さんはまず何気ない普通を目指すのです。でもこれで終わりではありません。普通の動きが出来るようになったら、普通を超えた普通の動きを目指すのです。
普通を超えた普通の動き。それは動き自体は普通と何ら変わりありません。いたって普通の動きです。でも身体内面の質が普通をはるかに超えている状態なのです。そう重力と調和を果たした身体内面の質です。
本当に武術は一生ものだとつくづく思います。