2019年01月20日

意識の隙

組み手の練習を続けているうちに、相手の動きの隙が分かるようになってきます。

相手のわずかなバランスの乱れ、崩れを察知して技を繰り出すと、打撃にしろ、崩しにしろ、投げにしろ、決まる確立が高まります。

そしてさらに組み手の練習を続けているうちに、相手の意識の隙が分かるようになってきます。

相手のバランスが整っていて、防御姿勢がしっかりされていても、意識に隙があると、打撃はなぜか入り、崩し、投げも、相手は万全な姿勢なのに、なぜかかかるのです。

相手の意識の隙が分かる感覚は、相手の意識の中に入っていく感覚、または相手の時間の中に入っていく感覚と言えるかもしれません。相手の意識が空白の瞬間、相手の時間が止まり、動きが止まるのです。その一瞬の隙が感じられるのです。

相手が止まっている瞬間に、打撃を繰り出せば、相手はよけることが出来ず、崩し、投げをかければ、相手は堪えることが出来ない訳です

しかしまだまだ未熟な身ですので、いつも感じられるわけではありません。たまにです。それに先生と生徒の組み手だから感じられますが、実際の闘いでそれが感じられるのかどうかは、私のレベルでは甚だ疑問ではあります。

それではどうしたら、相手の意識の隙が感じられるようになるのかは、正直よく分かりません。組み手の最中、ふっと何気なく感じるだけなのです。

でも、もしかしたら今日の空体道教室の最後に私が会員さんに語ったことが大切なのかも知れません。

「空体道の理論を知って、そして理論に囚われず、基本、型を知って、そして基本、型に囚われず、対練で技を知り、そして技に囚われず、組み手によって相手の存在を知り、そして相手の存在に囚われないこと」

この囚われない心がキーワードになるように私には思えるのです。

以上、今回も妄想全開の武術随想でした。
posted by ロン at 12:37| 日記

2019年01月15日

構え

空体道には、左手を前に構える左構えと、右手を前に構える右構えがあります。形意拳の三体式、太極拳の手揮琵琶勢を参考にした構えです。

この構えは組み手にも生かされるわけですが、会員さんが組み手においてこの構えをとる時、同じ構えでも私にはまったく異なる二つの構えに見える時があります。

一つは、来るな、近寄るな、といった拒絶の心が反映された構え、そしてもう一つは、どうぞ、いらっしゃい、といった受け入れる心が反映された構えです。

拒否の心を持った構えは、腕に力が入っていて、ぎこちなく、動けなさそうに見えます。

受け入れる心を持った構えは、腕の力が抜けていて、いつでも、どうにでも変化することが出来そうに見えます。

同じ構えでも、心の持ちようによって、まるで違う構えのようになってしまうのです。

拒否する構えは、構えのための構え。固定化されて、変化に乏しい。

受け入れる構えは、構えあって構えなしの構え。柔軟で、瞬時に変化する。

会員さんはどちらの構えをとっているでしょうか?願わくば、すべての会員さんが、受け入れる構えをとってほしいと思っています。

拒否からは何も生まれません。力を抜くことも、重さで動くことも、その重さを伝えることも難しいのです。自分もそして相手も成長することが出来ません。

何度か書いていますが、空体道の組み手はソフト組み手です。怪我もしないし、痛い思いも少ないと思います。だから心の壁を取り去って、どうぞ、ようこそ、いらっしゃい、ありがとう、と受け入れる構えになって、組み手を楽しんでほしいのです。

組み手で相手を拒否しそうになったら、受け入れる構え、自分も相手も成長することの出来る構えに戻って下さい。どうぞ、ようこそ、いらっしゃい、ありがとう、です。



posted by ロン at 14:54| 日記

2019年01月14日

背面への意識

人の身体を前面(胸、腹、太もも、脛)と背面(背中、腰、ハムストリング、ふくらはぎ)と分けると、前面の筋肉は主に屈筋(曲げる筋肉)、背面の筋肉は主に伸筋(伸ばす筋肉)になっており、前面と背面の筋肉がお互いの筋肉の働きを妨げることなくバランスよく働くことによって、より動きの効率は高まり、力の効率も高まります。

しかし多くの人は、目で確認できる前面の筋肉に意識が集まりやすく、逆に背面の筋肉には意識が働かないようです。これでは前面と背面の筋肉の働きのバランスが悪くなり、車に例えるなら、アクセルとブレーキを同時に踏んでいるような状態です。これではスピードも出ませんし、燃費も悪く、非効率です。

会員さんで、力がなかなか抜けない、動きがぎこちない、うまく技がかからない、と感じている方は、基本、型、対練、の時自分の背面を意識して動いてみてください。普段、意識が及ばない背面を意識することによって、身体のバランスが整い、いつもより力が抜け、いつもより動きがスムーズに、いつもより技がかかるかも知れませんよ。

そして背面への意識により、いつもより上手くいったなら、そのうちに背面への意識も忘れるようにして下さい。あくまでも方便としての教えですので、あまり背面、背面と背面ばかり意識しすぎては、またバランスを崩すことになってしまうからです。

あくまで練精会の核心は身体の力を抜ききることにあります。背面への意識で、ある程度身体のバランスが整ったなら、後はひたすら力を抜くことに集中して下さいね。

posted by ロン at 17:43| 日記

2019年01月12日

まっすぐ

空体道の基本、型、対練、組み手は力が抜けるまでは、全身を大きく動かし、重さの感覚をつかんでいきます。

そして力が抜けるにしたがって、大きな動きが小さな動きへと変わっていくのです。なぜなら、重力は鉛直方向(まっすぐに)働くからです。重力と調和した姿勢が、重さを最大限に活用することが出来ると私は思っています。重力との調和の姿勢はまっすぐです。

では最初からまっすぐにあまりこだわらないのは、いきなりまっすぐと言うと、ほとんどの方が、身体を力ませ、固い棒のようになってしまうからです。そのまま動いたら、ぎこちないロボットのような動きになってしまいます。これではいつまでたっても身体の力を抜くことは出来ません。

最初は、まっすぐをほんのり意識して、大きく、のびのび、気持ちよく動くことです。そのうち力が抜けてきたら、自然にまっすぐに姿勢が整って、小さな動きで、最大の重さを伝えられるようになります。

まだまだ不十分ですが、前にアップした動画を参考にして、会員さんはまっすぐの感覚をゆっくりゆっくりつかんでいきましょう。

https://www.youtube.com/watch?v=ZAZVACUdw-Y

posted by ロン at 21:55| 日記

2019年01月11日

空法

空体道の型を空法と呼んでいます。空法は十二の短い動き(中国武術で言うところの単式)からなっています。

空法は私が学んだり、研究したり、経験した、内家拳(太極拳、八卦掌、形意拳)、合気道、空手の影響から作られています。その中でも内家拳の要素が濃く反映されていると思います。

その空法ですが、型を見ると、打撃の型なのか、投げの型なのか、何を表しているのか判別し難い動きになっています。実はあえてそのような動きになるようにしてあります。

何を表しているのかよく分からない動きは、裏を返せば何にでもなれる動きとも言えます。だから一つの短い型(動き)の中に、打撃、崩し、投げ、関節技の要素、可能性が含まれているのです。

会員さんは、どの型でも打撃とか投げといった用法を意識せず、ただ動くことがとても大切だと私は思っています。ただ動くことによって、動きの可能性が広がり、そして技の可能性が広がる、そんな空法になってほしいと願っています。

で、2019年空法にほんの少しだけ変更を行います。一箇所だけの本当に小さな変更です。そしてそれにともなって名称が2箇所変更になります。2019空法の名称は 前後手、上下手、開合手、斜拳、内転手、外転手、
直拳、車輪手、左右旋回、三角転身、四方転換、遠心求心、となります。円転手が内転手、回旋手が外転手に変更になったわけです。また基本の脱力法の腕振りが全部で5つに増えます。

今週、土曜日の教室から変更していきますので、お楽しみに!
posted by ロン at 08:49| 日記