2022年09月11日

重さという武器

以前、見学に来られた人がこんな質問を私にしたことがあります。

「組手の時に生徒さんが先生に触れられるだけで動けなくなるのは何故ですか?気の力でしょうか?」

私はこう答えます。

「私が生徒の腕に触れると、たぶん生徒は手を触れられているのではなく、私に抱きつかれているような感覚を受けているのです。私は78キロぐらいありますが、78キロに抱き付かれては素早く動くことは出来ませんませんし、また動くどころか、その場で動けなくなる人のほうが多いのではないでしょうか。それほど脱力による重さの接触は強力な武器となるのです」

さらに私は続けます。

「生徒は私との接触により動きがままならなくなり、またバランスも崩されている状態なので、私の打撃技、崩し技、投げ技に防御も反撃も出来ないままやられてしまうの訳です」

「そうですか。重さによる力だったのですね、気の力だと思っていました。わかりました」

以上ですが、私は本当にこの重さ(重力)という武器を信頼しています。まだまだ未熟で、限界もありますが、これからも稽古を続け、脱力による重さという武器に磨きをかければ、年齢を超越した境地へ辿り着く可能性もゼロではないかもしれないと思っています。

まあ見果てぬ夢でかもしれませんが、そんな夢を見ながらの稽古も楽しいものです。
posted by ロン at 01:04| 日記

2022年09月10日

下半身

空体道において下半身の安定はとても大切なのです。

下半身の安定なくして、全身の重さをすべて相手に伝えることは難しいのです。

女性会員さんによく見られるのが、対練の際に膝がぐらぐら動いてしまうことです。それでは下半身は安定せず、膝から重さが漏れてしまいます。

男性会員坂でみられるのが、対練の際に下半身を力ませ、踏ん張ってしまうことです。それは下半身の固定であって安定ではありません。力んで下半身を固定してしまうと重さが通ることはありません。

空体道で求められる下半身の安定は、下半身に重さ(重力)を通すことによってはじめて得られるのです。

下半身の重さによる安定には空体道の重心法と歩行法が特に効果があります。下半身が安定してくると、打撃にしろ崩しにしろ投げにしろ、技の効きが段違いに向上します。

会員の皆さんはそんな点からも重心法、歩行法に取り組んでみて下さい。

posted by ロン at 01:15| 日記

2022年09月08日

棒立ち

今日の稽古でも少し説明しましたが、私が対練や組手で棒立ちになって技を繰り出しているのは、余裕があるとか、会員さんを舐めている訳ではありません。

歩幅を狭く、ただ棒立ちのような姿勢からの技が私によって一番威力があり、かつ身体の負担が少ないからなのです。

棒立ちで最大の威力?と会員さんは疑問に思われるかもしれませんが、空体道の本質は重力との調和にあるのです。

その重力は地球の中心へ鉛直線状に働きます。なので棒立ちのようなまっすぐの姿勢の方が、より重力と調和しやすく、全身の重さを相手に伝えやすいのです。

会員さんの多くは膝を深く曲げ、腰を落とし上体を傾けた方が重さが伝わると思いがちですが、結果、相手に思ったように重さが伝わらず、対練でも組手でも中々技がかからないのです。

高齢者、小柄な人、女性が踏ん張ったり、頑張ったりしても自分より若い人、大柄な人には技はかからないものです。

だから自分で何とかしようとせず、棒立ちの姿勢を思い出して、重力に助けてもらいましょう。

ただし、気を付け!のような力んだまっすぐの姿勢はだめです。あくまで力が抜けた自然体としての棒立ちの姿勢を身につけて下さいね。
posted by ロン at 22:30| 日記

溜める

今回もあくまで感覚的なお話です。

稽古を通して自分の身体に重さが溜まっていくのを感じています。

もちろん体重増加のことではなく、感覚的に全身に重さがみっしりと溜まっていく感覚があるのです。

ここで面白いのは上記はあくまで感覚的なお話ですが、この感覚が高まれば高まるほど、会員さんに技をかける時、こちらには何の負荷もなく強力な重さを伝えることが物理的に可能になるのです。

で、どうすれば身体に重さが溜まるのかと言えは、いつの書いていることですが、空体道の立禅法、重心法、歩行法をやりこむことです。対練や組手では中々重さが溜まることはありません。

空体道では、相手との稽古(対練、組手)ではなく、一人の稽古(立禅法、重心法、歩行法)によって重さを溜めていくのです(ちなみにまず丹田から重さが溜まっていくような感覚があります)

華やかさのない地味な稽古法ですが、あきらめずに長く続けると想像以上の成果を手にすることが出来るのです。会員の皆さんもじっくり一人の稽古に取り組んでみて下さい。
posted by ロン at 17:50| 日記

2022年09月05日

筋肉と脱力

今回は筋肉と脱力との関係についてのお話です。

私の考えは、徹底した脱力によって全身の筋肉はその機能を最大に発揮することが出来る、と言うものです。

人は力むんでしまうと、その動きに不必要な筋肉も働かせてしまいます。それを車に例えるならブレーキを踏みながらアクセルを踏むようなものです。非常に不効率で車の能力を十分に発揮することは出来ません。

なのでその動きに必要な全身の筋肉だけを連結、連動して働かせることが、人にとって最も効率がよい動きと言えると思います。

空体道の核は、脱力により全身に重さ通し、重力と調和して身体の可能性を呼び覚ますことですが、上記のように脱力によって、全身の筋肉を最も効率よく働かせることも含まれているのです。

ただ空体道の稽古では筋肉を鍛えることはせず、脱力によって自然に全身の筋肉を協調させる方法を選択していますので、会員の皆さんは部分的に筋肉を鍛えることは控えた方がよいと思います。

posted by ロン at 17:03| 日記